オフショア開発単価 が意味するもの

オフショアを行う上で、 オフショア開発単価 は、予算遂行上、第一のキーファクターになります。でも実際には、トータルの実行予算は「開発単価✕人月」のような単純な掛け算にはならないことは、オフショアの経験がある人ならば、誰もが知っていることです。

プロジェクトを成功に導くために、開発単価だけでは、推し量れないオフショア開発の奥深さ(おおげさかもしれませんが)がそこにはあります。ここで、 オフショア単価とオフショア開発メリットについて今一度考えてみましょう。

1. 委託先国ごとの  オフショア単価 の違い

オフショア開発単価 は、委託先の国ごとにその国の物価、人件費などの要因により決まることになります。以下が、2018年度のアジア各国の主なオフショア委託先の平均単価です。ベトナムの オフショア単価 は、バングラディシュ、ミャンマーより高めですが、中国、インドよりは安くなっています。

  • 中国 34万円
  • インド 33万円
  • フィリピン 28万円
  • ベトナム 26万円
  • バングラデッシュ 24万円
  • ミャンマー 23万円

(単位:人月)

実感として、ミャンマーの単価はここにあるよりさらに低めだと思われます。

オフショア開発 単価

2. 国ごとの事情とオフショア目的の違い

オフショア開発の当初の目的は、安いコストによる開発原価の削減でした。この目的だけ’のためであれば、ミャンマー、バングラディシュへ文句なく移行してしまうことになりますが、現実はそうではありません。

単価の高い中国、インドへのオフショア委託も継続されています。つまり、技術力、成熟度、得手不得手さらには、それまでの実績なども含めて、どこにオフショアを委託するかが決められているのです。

  • 中国

すでに20年以上のオフショア開発経験を有するところも多々あり、コストは上昇しているため、開発原価の削減の意味合いはなくなってきていますが、その技術力の高さや、日本語コミュニケーション能力の高さから、継続してオフショア先として活用されています。

  • インド

その非常に高い技術力から、オフショアというよりはスキル補填といった意味合いもあり、単価は高くなる傾向にあります。一部日本語で対応する企業もありますが、基本は英語なので、委託元の会社によっては、コミュニケーションが課題になることもあります。

  • ベトナム、フィリピン

まだまだ安い  オフショア単価 を提供できる段階にあり、さらに徐々にオフショア開発の経験を積んできているため、オフショア開発委託先としては魅力のある国です。フィリピンの場合は公用語が英語ということもあり、より英語に強く、ベトナムの場合は、学校教育に日本語もあることから、より日本語に強いと言えるでしょう。

  • ミャンマー、バングラディシュ

どちらの国も人件費が安く、国策としてIT産業の育成を掲げているためオフショア委託先としては、今後発展していくと思われます。ミャンマー人はその日本語習得能力の速さをバングラディシュ人は、IT能力の高さを発揮できるようになるのではないでしょうか。

但し、現状としては、インフラがまだ脆弱であり、国情不安定などの問題もあるということも十分考慮すべきでしょう。

ベトナム オフショア 単価

3. ベトナムの オフショア開発単価

各国の事情があり、オフショア先の選定には頭を悩ませるかもしれませんが、 オフショア開発単価 をキーにして、人材供給、コミュニケーション力などを考慮していくと、現時点での一番のお勧めは、ベトナムでのオフショアになります。

ベトナムは今やオフショア開発では、人気の国であると言っていいでしょう。人気の理由は、以下に挙げるようなそのたくさんのメリットです。

  • 親日国
  • 真面目で勤勉な国民性
  • 国を挙げた日本語教育
  • 単価が安い
  • オフショア開発は国策
  • 日本との距離が近い

やはり、単価が安いということが理由の一つになっています。実際には、言語の違いによるコミュニケーションロスソフトウェア品質保証の問題、日本的な考え方が通用しない等のリスクがあるのですが、それはベトナムに限ったことではなく、オフショア開発には、つきものです。これらのリスクをベトナムのオフショア先とお互いに理解し合いながら詰めていくことにより、オフショア開発のメリットが享受できるようになります。

4. ベトナムダナンの オフショア開発単価

ダナンは、ベトナムの中ではホーチミン、ハノイに次ぐ第三の都市ですが、その人件費は上位の二都市に比べて20%以上安いと言われています。

オフショア ベトナム 単価

三菱UFJ銀行 AREA Report 495アジア・オセアニア各国の賃金比較(2018年5月)より

このことから、同じベトナムでオフショア開発をやるにしても、ダナンでやれば、その オフショア開発単価 をさらに下げることができて、より多くのコストメリットが期待できるということが分かります。

 オフショア単価

コストが安く住環境も良いダナン                 

弊社(株式会社BAP)は、そのダナンに拠点を置き、主に日本のお客様向けにオフショア開発を行っているベトナムのIT開発会社です。特にブロックチェーンやA.I技術に強みを持っており、ダナンという地の利を活かしたコストの安さと合わせて、多くの日本の企業の皆様から仕事をいただいております。ベトナムでのソフトウェア開発をお考えの際には、是非お声掛けをお願いします

5. ベトナム オフショア 単価  の今後の動向と目指すべき方向

以上、 オフショア開発単価 の現状についてお話してきましたが、いずれの国も、今まさに経済的な発展をとげている最中でもあります。従って、人件費は当然ながら、上昇傾向にあります。以前より落ち着きましたが、ベトナムでも毎年7%前後の上昇になっています。他のオフショア開発国として注目されている国も同様であり、同程度、あるいはそれ以上の伸びを見せています。

開発単価が上がってくれば、当然コストメリット自体は下がってくるので、次に打つ手を考えなければなりません。より人件費の安い国を開拓して、そちらにシフトさせるのも一つの手かもしれませんが、これには限りがあるでしょう。

他に考えられる手としては、開発体制の中での位置づけの転換があるでしょう。単なるオフショア先としてではなく、比較的 オフショア開発単価 が安い現段階から、人材およびスキルの供給源として捉え、将来のビジネスパートナーとしての協力関係を築いていくのが望ましい方向であると思われます。

特に、弊社(株式会社BAP)には、確かな技術力と豊富な若い人材があります。それは、オフショア開発に留まらず今後のお客様の事業の発展にきっと引き続きお役に立てるものと信じております。

株式会社BAPでは、東京の事務所に常駐するベトナムの開発者と日本語で話ができ、Skypeなどを用いて現地の開発者の生の声を聞くことができます。